リーダーの思考や表現力がチームの彩りを決める

「うち(のチーム)は資金がない。新しいアイデアが出てこないので、この状態でやっていくしかない」

というリーダー(Aさん)と、

「うち(のチーム)は資金がないけど、資金をつくるアイデアはみんなからいくらでも出せるし、いずれ資金力のあるチームになれる」

というリーダー(Bさん)。

どちらのリーダーと一緒に仕事をしたいでしょうか。

もしリーダーAさんと一緒に仕事していたら、何かをやろうとしても「あれは確認したか、これが起きたらどうする」といったミスやリスクへのチェックばかりで、結局やらず終いになる事が多々あり。

小さな出来た事を褒めるより、小さな出来ていない事を突いてくる

例えば新しい取り組みをメンバーの誰かが行ったとしても、それに対して感謝や称賛を伝えるのではなく、「ここが足りなかった、あれはどうなった」というフィードバック。

基本、ネガティブな思考で動いているので、Aさん本人にその気がなくても「〜がない、〜できない」という否定ワードが口から出続けています。

聞かされ続ける方も段々と滅入ってしまいますね。

そんなリーダーとは、話せば話すほど自分自身のパワーが奪われていくので、いずれ話す事すら面倒になり、距離を置き始める。

このチームにいるメンバーはどんどん無気力になり、チームとしての活力も削がれていく、、、

そんな状態のチームメンバーを見て、リーダーは「何も意見が出てこない、誰もやろうとしない、だから私がやるしかない」と嘆く。

リーダーであるAさんが自分で引き起こしている現象である事に、気付かない。

誰かが気付かせてあげればいいのにと思うけど、チームメンバーにその気力が失せているので、指摘する人がいない。

なんとも寂しい状態ですね。

一方でリーダーBさんは、、、

自身が置かれたチームの現状は同じだけど、その現状に対しての認識の仕方、向き合い方がAさんとは違いますね。

自分だけでやるのではなく、チームメンバーの力を信じ、彼らとともにやろうとしている。

何かをやってみた後の結果は気にせず、まずやってみる事を重視しつつ、やり続ければ凄い状態になれると考えている。

その「凄い状態」に至る細かいプロセスを詳細にイメージ出来てはいないけど、チームで進めていけば、段々とカタチになり、自然と「凄い状態」に至る具体的なアクションが生まれてくると考えている。

こんなリーダーのもとで働くメンバーは、どう感じるでしょうか。

まずやってみる事で得られる気づきや学びを、次のアクションへ活かしていく事を推奨しているので、失敗へのストレスは軽減されている。

なので、仮に失敗だったとしても、それから学んだメンバーは確実に成長していて、新しいチャレンジへと向かっていくようになる。

そのチャレンジへと向かうメンバーを、リーダーが頼もしく見守っているという構図。

リーダーが偉いとか、立場が上とか言う概念はなく、お互いの役割を担う人間同士という関係性で、お互いを信頼・尊敬し、コトを進めている状態。

さらに馴れ合いではなく、適度な緊張感を持ちながら。

このチームでは、どんどんとタスクが消化され、成果物が生み出されていきます。

それに関わるメンバーの表情も明るく、全体が活気に溢れていて、サステナブルなチーム状態

Aさんのチーム状態と比べると正反対ですね。

ネガティブとポジティブ。陰と陽。無気力とやる気。諦めと希望。

リーダー自身の思考(考え方)やあり方(表現)は、チームの状態を大きく左右するという事を、この数週間のあいだに関わったいくつかのプロジェクトで体感したので、自戒の意も込めて書き留めてみました。

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この記事を書いた人

組織の再生士 / アーティストを育てるアーティスト

ロボットベンチャー企業で組織作りを担いつつ、地域おこし・地域コミュニティの活性化を行っています。