どちらか片方を選ぶのではなく、両方の真ん中を取っても良いという考え方

転職するかしないかの相談を受けるときに、必ず出てくるのが

「A社に行くと年収は下がる、だけど自分のやりたいことができる」
「B社に行くと自分のやりたいことができるけど、プライベートの時間がなくなりそう」
「今の会社に残ると年収はいいし生活は安定するけど、慣れてしまって刺激がない」

こっちを取るとこっちがなくなるという、マルかバツかの2択。

どちらかを選ばなければいけないという一般的な通念が存在するので、無意識に「自分は2つのどちらかを選ばなければいけない」方向へ押しやっているように感じます。
なので、この状態で悩んでいるときの人は全身に力が入っていて、浮足立って視野が狭くなっている。

このままの状態でどちらかを選んで進めてしまうと、自分が選んだ状態に沿わないことが起きた途端にテンションが落ちてしまう。
せっかく選んで転職したのに、選んだことへの後悔のささやきが頭から離れなくなって、今その場所に集中できない。

自分の時間を使って決めたのになんとももったいないと思います。

なので私は、どちらかを選ばないといけない場面に直面したときは、ちょっと俯瞰して「真ん中を取れないものか」と考えてみることを提案しています。

2つの選択肢もよく見てみると、0か100かではなくて、50とか80の状態があるのではないか。
片方を80とって、もう片方を20とって、足して100としてみることもできるのではなかろうか、
それこそ、両方80とって、160にしてしまったっていいじゃないか。

100がMAXだというのは、誰かに決められた思い込み。
2つあるものを両方取るのは欲張りだというのも、誰かに決められた思い込みだったりする。

現実的に不可能だとしても、最初から無理と決めつけるのではなく、一旦試してみるだけども視点が変わるので、新しい気づきに繋がっていくと思います。

そしてこの「どちらか一方ではなく、両方の真ん中」という考え方は、コミュニケーションにおいても適用できるなと書きながら感じました。

例えば、あるお客様とのやり取りを考えるとき、
「全てのご要望にきちんと応えるよう、しっかりひとつずつ考えなければいけない」という真面目さと、
「うーん、これは仕方ないからもういいんじゃない?」と思い切り割り切ってしまう不真面目さ
この両軸が存在します。

この2軸、どちらかに振り切った対応をしてみてもお客様からは良い反応が返ってきません。

ベストな着地を目指すときは、自然とこの2軸それぞれの割合を調整して対応していると思います。

なお、この2軸の割合を調整するには、あらかじめそれぞれの軸に振り切って徹底的に考えきることが必要。

両軸を徹底的に考えたあとに、その真ん中に自分を置く

ここまでできれば、相手の出方によって自分の状態(両軸の割合)を動かせるようになるので、コミュニケーションに幅が、応対に余裕が生まれます。

こんな関連付け。

選択は日常的に起こりますし、すぐ「どちらか一方」という風に思考が反応してしまうと思います。
そんなときはちょっと俯瞰して、「どちらか一方ではなくて、真ん中。もしくは、両方いいとこ取り

試してみてほしいなと思います。

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この記事を書いた人

組織の再生士 / アーティストを育てるアーティスト

ロボットベンチャー企業で組織作りを担いつつ、地域おこし・地域コミュニティの活性化を行っています。