笑顔がチームに与えるパワーは太陽のようなもの

チームの中に1人不機嫌な人がいると、その不機嫌さがチームへどんどん伝播していき、チーム全体の雰囲気が重くなっていくのは、色々なチームで仕事をしてきましたが、どこでも共通の事象だなぁと感じています。

これが1日だけ、1回だけのものであればまだマシですが、毎度のように不機嫌モードが展開されているチームの停滞感、湿りけ具合は相当なもの。その場から離れたい、入りたくないと思う人が多いと思います。

不機嫌な本人にだって、そうなってしまった理由(背景)があるので、そこに意識を向けて感情を拾ってあげれば、不機嫌さは解消するかもしれません。

ただ、実際にこのようなことをチームメンバーが集まる中でやれる人は少数。

不機嫌な人は「私の不機嫌な感情を拾ってほしい」と思いながらも、誰も触れてくれないことへの苛立ちが加わり、不機嫌を取り下げて自然体に戻るのも恥じらいがあってできず、不機嫌モードの暴走を自分自身でも止められなくなっていたり。

チームの人たちは、その人への適当な声かけやフォローが見つからず、

「とりあえずこの場は静かにして、この場が終わるのを待とう」

と、腫れ物に触らず、その場を我慢して(向き合わないようにして)やり過ごそうとしていたり。

どちらかというと、このような状態になっていることが多いのではないでしょうか。

不機嫌な人がそのまま不機嫌であり続けたとき、それはチームの活力を落とすので、そのままにしておくと良くない。

「なんだか機嫌が悪そうに見えますが、何かあったんですか?今考えていることや持っている感情を、吐き出してみると少しは気が楽になると思いますよ。よければ私(たち)が聞きますよ。」

こんな風に優しく相手に投げかけてみると、本人の中の『詰まり』が取れるので、何もしないより本人の状態は改善することが多いです。

相手の状態を『認知』して、その状態を相手に伝えてあげる『反映』

相手から出てきた言葉と感情を『受容』して、ただ『共感』する

相手にも「受け取ってくれた、聴いてくれた」という安心感が生まれ、これを機にお互いの信頼関係が醸成されていくと思います。

さて、この不機嫌モード、役職者、社歴長い、年上、上司といった人たちが発動させると、チームの活力を急激に大幅に削いでいくことになります。

「◯○さん、その不機嫌モード止めてもらえませんか?チームの雰囲気悪くするので良くないですよ。」

なんて言葉をストレートに投げ込める人は稀少。

相手の不機嫌な状態へ踏み込んだら、どんな攻撃や仕打ちを受けるのかわからない不安から、泣き寝入りするのがほとんどかと。

不機嫌モードを発動させている当人は、自分の感情を吐き出している(撒き散らしている)ので心地よさをわずかながら感じているかもしれません。

ただ、それは自己満足であって、チームの人たち(部下や同僚)に与えているマイナスの影響(生産性の低下、人間関係の悪化など)は計り知れない物になっていることを認識して、仕事をしてほしいなと思います。

ここまで暗い話で進んでいましたが、逆に、笑顔モードでいたらどうだろうかと。

その時々の感情の浮き沈みはあるので、常に笑顔でいることが難しいとしても、気分良く挨拶を交わす、気楽な雑談をする、相手の話が面白いと思ったら笑う、ジョークをぶち込んでみる、みたいなことはできるんじゃないかなと。

強引に笑わせようとしなくてよく、自分自身の内面を整えつつ、笑顔が出せるようにする

明るいトーンや表現の笑声(えごえ)で話すようにする

チームの中でこういう風に振る舞っていくと、自然と場が和んでいくと思います。

先ほどのネガティブな感情が伝播していくのと同様に、ポジティブな感情も伝播していくもの。

一人で働くより、誰かと一緒に働くことの方が機会として多いと思うので、そんなとき「不機嫌な人と笑顔の人、どっちと一緒に働きたいか?」を自問してみれば、答えは明らかですよね。

なので、笑顔と笑声を続けていくことで、チームの人たちも段々と自分の考えや感情を表現するようになり、チームの関係性と生産性も少しずつ上がっていくと思います。

もし、部下や後輩を持つ立場にあるならば、一層意識して取り組んでもらえればと。

笑顔と笑声が、チームに温かみを与え、メンバーの心に火が灯る。

まるで太陽のよう。

太陽の恵みを受けたメンバーは、太陽のありがたみを知り、自分が他のチームで太陽のように振る舞うようになる。

ポジティブな連鎖が広がりますね。

チーム作りをする上で、ちょっとした心がけで簡単にできて、チームに与えるパワーが大きく、効果が長続きする優れものです。

ちなみに、、常に笑っていろという訳ではなく、真面目に集中して仕事している状態があって良いんです。

必要なのはメリハリ。

息抜く時は抜く、笑うときは笑う。

これひとつあるだけで、周りの人たちの『余計な緊張』が抜けます。

やる気が起きなかったり、ちょっと体調が悪かったりする時、それをメンバーに共有しても良いと思っています。

笑顔、休息、弱み。

こういうところに人間らしさを感じることができますし、日頃から笑顔・笑声で過ごしていれば、そのチームの中で関係性ができているので、

「今日はちょっと不機嫌になることがあって、ちょっと気分が悪いのよね」

といった感情を伝えても、お互いが人として尊重し合い、感情を受け取ってくれると思います。

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この記事を書いた人

組織の再生士 / アーティストを育てるアーティスト

ロボットベンチャー企業で組織作りを担いつつ、地域おこし・地域コミュニティの活性化を行っています。