率先してバカになる

先日、以前の勤務先で懇意にしていた方と久しぶりにLINEをやりとりしました。

働きながら社労士の資格を取得された後、そのまま独立されて福岡で「モノマネのできる社労士」として風を巻き起こしているようです。

そのときにプレゼンテーションの話になったのですが、

「聴く側が理解しやすく、聴きやすい話であること。そして、楽しいことが理想。」

「双方のやり取りも必要で、講師が50%、参加者が50%で作り上げるもの。」

という考えを共有してくれました。

では実際に参加者と作り上げる場、共鳴が起きるような場にするにはどうするのかね?というところで

自分が率先してバカになることじゃないですかね」

と伝えたところ、

「まさにそれだわー」

と、2人ですごく腑に落ちた感に包まれました。

ここで言う「バカになる」と言うのは、おかしな言動で笑いを取ることではなく、

自分のそのままを出す

と言うもの。

周りの人たちに対して、自分を着飾らない。

自分の弱みだったり、人にはあまり言いたくない失敗、本音(ぶっちゃけ)を隠さずに、いつでも表現できる

そして、相手から仮にネガティブなフィードバックを受けても、それはそれ(今の自分である)と受け取れる。

「わからないことをわからない」と言う。

「できないことをできない」と言う。

「怖いと思うことを怖い」と言う。

周りの人たちに対して、素直にいつでもこのように振る舞える状態を「バカになる」と表現しています

以前、違和感を言葉で発すると場が変容するというテーマで

「その場で感じた直感に従って、そのまま言葉を発することで場が変容する」

ということを書きました。

直感を言葉に出すときは、

「こんなこと言って、みんな受け取ってくれるかな…」

「あいつ、何言ってるんだ?って白い目で見られちゃうよな…」

という心のささやき(恐怖)との闘いになります。

周りの人たちに優しく受け取ってもらおうと思っても、他人は自分の思うように受け取ってくれる保証は無い。

心理的に安全な場を理解して自分以外の誰かが作ってくれるようなケースは稀なので、はじめに自分の中にあるそのままの感情や思考を包み隠さずに出せば、それを聞いた人たちが

「こう言うことを言っていいんだ」

「こんな風に感じたり、思ったりしていいんだ(自分だけじゃないんだな)」

と思うようになり、それが安心感として積み重なっていき、安全な場となる。

この安全な場が、プレゼンテーションにおいては双方向のやり取り(共鳴した場)になり、ミーティングにおいては参加者が各々に考えを述べ合える活発な場へ発展していくと思っています。

自分が先に開くことで、周りが開いていく感じですね。

でも、頭でわかっていても心と体が動かないもの。

自分の弱さを人前で表現することは大きな勇気がいるので。

だからこそ「バカになる」気分で、この弱さを他人に共有できれば、心の強さを手に入れられるはず。

弱さを認めて、強くなる

それは、優しい強さでもあり。

まずは小さな一歩、ほんの少しのトライからスタートして続けていけば、必ず手に入れられると思っています。

「率先してバカになる」

いつでもできるようになると思います。

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この記事を書いた人

組織の再生士 / アーティストを育てるアーティスト

ロボットベンチャー企業で組織作りを担いつつ、地域おこし・地域コミュニティの活性化を行っています。