先日、次世代に繋げるための里山環境保全事業について、市民協働事業の関連部署が集まり、協議会が開かれました。
私の提案する環境保全事業は藤野地区全域を対象とした広範なものであったため、協議会の前に担当部署を特定することができず、当日は3つの部署から担当者が参加しました。
この協議会で痛感したのは、「うちはできない」「うちもできません」といった否定的な反応が多かったことです。
新しい事業を進めるためには、どの部署がどのように対応できるのか、どうすれば実現可能かを検討する場であるべきですが、担当者たちは事業の背景や課題を理解せず、できない理由を述べるばかりでした。
新しいことへの挑戦を阻む要因
市民協働事業は、行政が担いきれない部分を民間が補うことがコンセプトです。
そのため、既存の枠組みではなく、新しい枠組みで進めることが多くなります。
新しい枠組みを考えるには、「できない理由」ではなく「どうやったらできるのか」の視点でイノベーションを生み出すことが必要です。
今回の協議会で、新しい事業に対して「できない理由」を先に挙げるのは、組織のビジョンや方針が新しい挑戦を支援する形で浸透していないからだと感じました。
各担当者は日常の業務に追われ、新しいことを始めると仕事が増えるという守りの気持ちが生じるのは理解できます。
私自身も急に新しいことを言われたら、最初は抵抗を感じるでしょう。
組織のビジョンと方針の再確認
だからこそ、組織として新しいことに挑戦する方針を明確にし、その方針が全員に浸透しているかを確認する必要があります。
新しい挑戦を促進する方針がない場合、それは組織の成長を妨げる要因となります。
組織が大きくなるほど、当初のビジョンや約束事は薄れがちであり、リーダーの目の届く範囲も狭くなります。
こうした状況では、ビジョンや方針を常に共有し、確認する場を設けることが重要です。
また、環境の変化に応じてビジョンや方針をアップデートすることも必要です。
組織作りのための必要な要素
今回の協議会での担当者の反応を受けて、組織作りにおいて「ビジョンや方針の共有とアップデート」が非常に重要であることを再認識しました。
この点に取り組まない限り、「できない理由」を述べて前に進まない体質は変わらないでしょう。
組織作りにおいて、ビジョンや方針がない状態では良いことがありません。
ビジョンや方針は、まず創って、走らせる。
そして走らせながらアップデートし、組織が大きくなるなら共有頻度を増やしていくこと。
これで良いと思います。